データセンターにあるサーバーには、家庭用パソコンにつながっているようなキーボードやマウスはつながっていません。では、どのように操作しているのかというと、ネットワークをつないで別のパソコンからコマンドを打ち込み、遠隔操作を行っているのです。もちろん、サーバーにキーボードを接続して、直接操作するということも可能なのですが、遠隔操作の方がたくさんのメリットがあります。では、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。

まず、サーバーを操作する人間が、機器本体の近くにいる必要がないということです。なので、日本にいてアメリカにあるサーバーを操作するといったことが容易になります。設置場所を問わずに使えるので、ユーザーは自由にホスティングサービス会社と契約できるわけです。次に、サーバー周辺が煩雑にならないということが挙げられます。

まず、機器ごとにキーボードとマウスをつなげて操作をするのであれば、ラックにはそれらのパーツが載ることになるので、非常にごちゃごちゃとした環境になってしまうでしょう。遠隔操作ができることで、機器を整然と並べることができるのです。では、具体的にコマンド操作とはどのように行うのかというと、キーボードから命令になる文字列を打ち込んで、ファイルを移動したり、削除したり、あるいは別のネットワークからダウンロードをします。家庭用パソコンのように、アイコンをマウスでクリックしていけばすべての操作ができるというわけにはいかないので、多少ハードルは高いですが、慣れればそれほど難しいものではありません。